よろしくお願いします。

「生活衛生同業組合」というのが麺類に限らず、美容、理容だったり、観光だったり、喫茶店、公衆浴場そういう生活に密着している業種に対して、組合の許可を国から50数年前に認められている団体なんですね。
昔は各業種それぞれ制度が恵まれてなかったんですが、一番生活に密着している業種だったので国として少しでも恩恵があるといいなということで出来あがった組織なんですね。

例えば融資を受けるときに、普通よりも少し安く融資利率を下げていただいたりだとか。
あとは有線を安く契約できたりだとかそういう特典はあります。

そうそう。カラオケ設置なんかも安く契約できる特典もあります。うちの場合は「麺類飲食業生活衛生同業組合」なので麺類はもちろんなのですが、それとプラス飲食業でスナックや焼肉屋さん、お好み焼き屋さんも入っていたり、飲食という名前を付けてますので、大体どの業種でも加盟することが可能な組合になっています。

元々は麺類業者様がすごい多かったんですけど、最近は麺類業者様とその他飲食店様が半々、ないしはその他飲食店様の方が多いかもしれません。

札幌だけで120事業者様ですかね。

北海道ですと今400弱の事業者様が加盟していただいております。事業者様で400弱なので店舗数で数えますと北海道全体で500店舗以上になるのかもしれないですね。

そうですね。今北海道の組織の方では副理事長を務めさせていただいてます。

今までは年に数回役員会を開催して「今何が必要か」っていうことを話し合ってきたのですが、やっぱりコロナになってからは集まる訳にもいかないというところで、以前より情報共有がやりづらいというところはやっぱりありますよね。

昨年、札幌市の方から飲食業に対しての補助金が出る事業がありまして。「北海道麺類飲食業生活衛生同業組合 札幌支部」も応募して採択をいただいて、「さっぽろ めぐりあい」というユーザーを通して飲食店に還元する企画を札幌市の援助もあり実行しましたね。

あと何かやれる事はないかというところで、北海道というのは日本そばの生産量というのが日本1位なんですよ。

全国的には北海道がまさかそば処って思っている方って、多分北海道民の皆様でさえ少ないんですね。

ご出身は札幌ですか？

ですよね。北海道民も知らないかも知れないですけど数十年前からそばの生産量というのはダントツの日本1位なんですよ。日本2位と倍以上差をつけているんじゃないかな？他には山形とか長野、いわゆる信州ですね。
全国的には「そちらの方がそば処じゃないか」とも言われているんですが、実際北海道の方が美味しいおそばというのは生産されているんです。

それを観光の方が北海道に来て何を食べたいかというと、多分ジンギスカンだったり、海鮮だったり、あと札幌味噌ラーメン、スープカレーだったり。一般的にはそういったものが観光客の目的になってしまっているとは思うんですけど、実は「おそばこそ北海道の隠れ名物なんだ」というところを知ってもらいたくて。
あと、北海道のお魚といえば何をイメージします？

当たるといいですけどね。（笑）

ヒントですか...、秋。

おっ！当りです！北海道といえばやっぱり鮭。北海道民は"鮭＝シャケ"と呼びますよね。
この鮭を使ったお蕎麦のメニューが出来ないかなというところで、鮭には骨もありますのでこの骨まで美味しく食べれる様に何かできないかなと。そこで「鮭の甘露煮」というのを今回新たに開発したんですよ。

よくお蕎麦のメニューでニシンの甘露煮というのがあるんですね。ニシン蕎麦っていう。

これは小樽が有名だったり、あと京都が全国的には有名だったりします。ニシンの骨は細いので、煮込むと柔らかくなるんですけど、鮭の場合は少し太い骨があるので。
骨には多くのカルシウムも含まれており、さらにお蕎麦も健康に良いルチンというものが入っています。カルシウムも豊富に食べれるように圧力をかけたりとかしながら、そこに味をしみ込ませて出来上がったのが「鮭の夫婦愛甘露煮」というもので商標登録も取ってあるんですけど。

これなぜ「夫婦愛」と付くのかって思いますよね？「鮭の甘露煮」でいいじゃないかって。

「鮭の甘露煮」だと製造方法の一つなので商標登録が取れないんですよ。

実は鮭の産卵というのはメスが産卵する時に、オスがしっかりと見張りをして外敵からメスの産卵を守る訳ですよ。

その姿が「夫婦愛」と呼ばれたりもしてるんですね。「メスをしっかり守る」これはまさに夫婦愛じゃないかという事で、お蕎麦の器の中で鮭の産卵をイメージした形で、各店舗創意工夫をしながらメニューを開発したんですよ。

（2021年）10月15日から、札幌支部としての取り組みなので、主に札幌を中心として今回34店舗にエントリーしていただいて。今回各店舗で鮭と産卵なので白子をイメージしてとろろ。鮭と、とろろを必須アイテムとしています。それ以外は各店舗自由に。

そうです。

店舗によっては海のものなので海藻を豊富に入れている店舗様があったりだとか。海苔を入れている店舗、イクラの赤をイメージして豆板醤を入れてるものもあります。お蕎麦の汁に豆板醤がまた味変しながら合ったりするんですよ。

あとはシンプルにおそばの麺も一緒に深く味わって欲しいという事で、あえて鮭の甘露煮ととろろだけにしているお店もあったりとか。店主さんによって何を訴えたいかというのがそれぞれ違うので、そういう部分では今回面白い企画になってるんじゃないかなと思っております。

これは北海道名物として、本州から観光にっていう時には「北海道に行ったら日本そばも食べないとね！」って、5年後、10年後、もしくは20年後になれば。まずはそのきっかけがないと、何も始まらないので今回はそのきっかけになればと思っております。

そうですね。
北海道を観光する時にNORTH NAVIさんを検索する方は沢山いらっしゃると思うので、そういう部分では、今回NORTH NAVIさんのご協力も得ながらというところでは非常に心強いなぁと思っております。

私の会社の事業なんですけど、うちは有限会社アニストという会社で、蕎麦屋を中心としてラーメンだったり、ハンバーグだったり、若鶏の半身揚げだったりというものを全て手作りで美味しく作って、一般の皆様に提供しているというお店をやってます。
（2021年）7月12日にオープンした「博多かわ屋べつどころ」の一番の目玉にしているのが「せんべろ」セットでして、1,000円でベロベロになりますよっていうのが「せんべろ」なんですね。1,000円でベロベロプランなんです。

元々はほろ酔いセットとかいろんなお店でやってたのが、せいぜい1、2杯飲めますよっていうのが多かったんですけど、この「せんべろ」というのは3杯飲めちゃうと。

これは北海道であれば生ビールのクラシック3杯でも、本格焼酎、ホッピーでもOKです。「せんべろ」を使わなければ、飲み物だけで1,500円とかになっちゃうと思うんですけど...。

お一人様1日1セット限りですけど、まずはそこで勢いをつけていただくのに気軽に1,000円で3杯飲んでいただいて。「博多かわ屋べつどころ」では1号店にはないメニューで、おでんをやっていたり、一口餃子があったり、もちろんかわ焼きもあります。おつまみも日替わりで5品の中から選べるようになっていて、毎日来ても違うおつまみを選べるようになっています。

種類は変わったりするんですけど串焼きとおでんの盛り合わせはありますね。

女性向けにクリームソーダのようなサワーもあります。

そうなんですよ。他にはないデザートのように楽しめて、もちろんアルコールなしのクリームソーダも5種類ほど用意しております。

ぜひぜひ。いっぱい撮っていただきたいですね。
すすきのはアフターコロナとして復活していかなければならないということで、より身近にお店にきてもらうためにはお財布にも優しくないといけないので、うちが「せんべろ」の先駆者になって、すすきのにもお手軽に飲めるお店があるということを体現してやっていければと思います。

もともと大学を卒業して金融関係の会社で10年サラリーマンをやっていました。

小さい時から実家が商売をやっていたので、ずっとサラリーマンというイメージがなくて。ですが、大学に行くと世の中のこともだんだんわかってきて、経営をしていくにはお金も知識も必要だということで、まずは自分が将来経営を行うにあたって役立つようなところに就職しようということで金融関係の会社に就職しました。

ちょうど就職して10年経って、お金のことも少しわかってきて、経営をしていく中で一人ではやれることが限られているけど、何人かで力を合わせていくと商売っていうのも大きくなっていくというところで、人との関わり方についての部分も勉強して。じゃあ何をやろうかなってなったときに、大学の時に4年間バイトをしていたんですよ。それで飲食業でできることはないかなってなったときにそば屋さんをやろうと。
私自身おそばって実は小さいときあまり好きじゃなかったんです。

おそばの風味が苦手で。少しクセがあるじゃないですか？

それが苦手だったんだけど、高校生かハタチくらいになってから日本そばっていうのが食べれるようになって、サラリーマンになるとお昼といえば毎日のようにおそばを食べるようになってて。（笑）

おそばっていうのは年齢とともに美味しく感じていく食べ物で、金融機関に務めていたときに将来高齢化社会が進んでいくということは勉強していたので、ご年配の方がどんどん増えていくということは「おそば大好き！」っていう人が増えていくんじゃないかと考えた訳ですね。それでそば屋さんに修行に入りました。

出前持ちから。それまで金融機関で支店長って呼ばれてたんですけど、（金融機関辞めた）次の日から出前持ちで修行してました。3月に会社を退職して、その年の12月に自分のお店をオープンしたんです。

すごくはないんです。出そうと思えば出せるんです。（笑）
成功するかしないかなんでね。その部分では、新しい商売なので自信があったわけではないですけど、「美味しいものを出せるようになったな」と思ったので、もうオープンしようと。それが33歳の時ですね。最初に始めた商売はそば屋さんです。
1店舗目は札幌の大通に出したんですね。しかし、ビジネス街だったので土日になると売上がガタンと落ちてしまうんですよ。

それで、これは年中無休でできる郊外でもう1店舗勝負かけてみようと。賭けですよね。これで失敗してたらほんとに生活できなくなってたかもしれないんだけど、そこがたまたまお客様が来てくれて。当初は2店舗か3店舗ぐらいあれば十分かなと思ってたんですけど、少し店舗数を増やしていってもいいのかなって。
ただ、人がいなければ新しいお店は出せないので、アニストとしての一番のこだわりの部分っていうのが人財育成。店長になって自分の店を持つことによって自分の力を発揮しやすくなるので。今30店舗近くになったのは、よりみんなが輝いていけるような場所を作っていこうということで、自然と店舗数が増えていったという感じですね。

毎年事業計画を立てて「今年は〇〇店舗作るぞ」っていう会社さんもあると思うんですけど、うちは基本的に出店計画はないんです。とにかく人財育成。うまく育成ができれば、そこから物件を探して店舗を作っていくと。

全部が全部ではないんですが、そういう部分で今カフェという業態があるのは、イタリアンも修行してきたという従業員がいたので。その力を生かせるようにということで「oj珈琲～食べもの屋cafe～」ができあがったんです。

「正直家」「葉実皮」「蔵乃麺」「究」「四郎兵衛」の各店舗で買うことができます。
だいたい乾麺というと小麦粉の割合が多いんですよ。そば粉が多いと製造の過程で麺が切れやすくなってしまうのですが、うちの乾麺はそば粉の割合をギリギリまで増やしているので、そばの風味がしっかりと出ています。

なんと言っても、本州の方が北海道へ来られた時には北海道の隠れ名物である、そしてこれからの新名物になっていくであろう日本そばをぜひ食べてほしいなと思っています。その時に「鮭の夫婦愛甘露煮そば」は、鮭と北海道の日本そばを食べることができておすすめかなと。ジンギスカン、スープカレー、味噌ラーメンも美味しいですが、実は日本そばも北海道の美味しい食べ物の一つなので、北海道へきた時には「日本そばも食べなきゃな！」って思ってもらえればなと思っています。