2人がコラボした作品・SAKI「イライラ」について
今回のコラボするきっかけって、なっちゃん(Natsumi Sato)のデザインをインスタで見てコラボさせてもらうことになって。「PELORIN GIRL」って可愛い女の子をテーマに描いてると思うんだけど、可愛い中にある女の子の強い部分とかをポップに表現してるからそこがメッセージ性があってすごくいいなって思って声をかけさせてもらったんだよね!
へぇ〜!そうだったんだ!
今回「イライラ」っていう曲でコラボさせてもらって、イメージ通りの作品になったし、今まで作ってきた曲って女の子に向けたポジティブな曲ってあんまりなくて、なっちゃんのデザインがあることでポップさが出ていい作品になったなぁ〜と思って!
SAKIちゃんから連絡もらって、ジャケットのデザインをさせてもらうことになって、楽曲をジャケットのイラストにするっていうことが初めてだったから最初は不安だったけど、SAKIちゃんの曲にすごい共感できたし、SAKIちゃんからデザインだったり色合いのイメージを伝えてくれたからすごいやりやすかったし、パッと思いついた!
あの曲に関しては実際にあるものを写真で撮るイメージより、非現実的な絵で表現したいっていうのが曲を作る前からあったからそれでイラストレーターの方を探してて。自然と見つかったのがたまたま同じ北海道にいるなっちゃんですごい縁を感じた!
イラストレーター探すのって大変じゃなかった?
これっていうイメージはなかったんだけど、色々探してる中でこれは違うっていうのははっきりしてて、なっちゃんのデザインを見つけたときにイメージにピッタリはまった感じ!
シンガーとイラストレーター、仕事とプライベートを分けにくい職業の二人が感じること
私イラストレーター始める前は会社員をやってたから、平日働いて土日は休みで休みの日はほとんど仕事のことは全然考えなくていい状況だったけど、今は起きてから寝るまでいつでも絵が描けちゃうから、しっかり自分で絵を描く日と描かない日を決めないと休めない。
自分でスケジュールを決めないとね〜。
思うように自分で決めた通りに進まないことが多いから、結局休もうと思ってた日も描いちゃうとか。自分が好きなことだからそんなに苦じゃないけど、描きたくない日もあるよね。ONとOFFをつけにくいからみんなどうしてるのかなぁ〜って。
イラストレーターの人って依頼がきて仕事を受けるってことが多いと思うんだけど、自分の好みのものと違う要望がきた時って割り切ってできたりするの?
基本的には私の絵の雰囲気が気に入って依頼してくれるからそういうことはあまりなくて、結構任せてくれることが多いかな。でもたまに具体的に要望があって、私と思うところが違う時なんかは相手の要望も聞きつつ、私のアイディアも提案してお互い納得のいくデザインに最終的に仕上げていく感じだよね。
それに関しては苦じゃないの?
うん、あんまり!ちゃんと自分が愛せるなっていう作品を渡せるようにしてる。 SAKIちゃんはどう?
基本的には自分の作品を作る感じだし、プライベートとシンガーの活動のギャップを感じるかを考えると正直全然感じてなくて。なっちゃんの今言ってたこととはちょっとずれてくるんだけど、私ってプライベートとアーティストの自分って分けてなくて、どっちも自分なんだよね。今は音楽だけじゃ生活できないからOLをしながら音楽活動してるけど、自分のLIVEに来てくれるお客さんにOL姿を見られても恥じないようにしてて、逆に会社の人に自分のLIVEを見てもらった時には恥ずかしいと思われないようなLIVEをしたいと思うし。リアルな部分で同じ女性に共感できるような作品を作っていきたいなって。自分の中でブレないようにしてるのは歌詞の内容と普段の自分がずれてたら自分に嘘をついている気がするし、そこに関しては気をつけるようにしてる。 なっちゃんはプライベートと仕事は分けずらい?
SNSに更新するためのイラストを描くときは仕事って感じはあまりしないんだけど、頼まれてるものを描くときはあくまでも仕事だから気を引き締めて描いてて、アイディアがパッと浮かぶ時と浮かばない時もあるし、納期が迫ってくると気持ちが焦ってきたりすることはあるかな。 それが会社だったら勤務の時間は決まってるけど、ずっと家で作業してるし、家事とか違うことしててもそのことをずっと寝る前までどこかで考えてて。
そういう意味ではプライベートとのON・OFFは難しいよね。
前の仕事だったらやることが明確でゼロから作り上げるってことがあまりなかったけど、今の仕事は全部それだから。
なっちゃんもゼロから絵を描くときがあると思うけど、私もゼロの状態から歌詞を書いて1曲を作り上げることで、大変だけど自信がつくよね。
イラストレーター始めたときは何も考えずに好きなものをずっと描いてたけど、結構今はいろんなこと考えちゃってるかも。みんなの反応とか、こうゆうの描いた方が喜ばれるかなぁとか。
どっちが正しいかはないんだけどね!多分。 私は逆で最初の時の方が考えてたかも!どういう曲が人にとってポジティブになるかとか。 でも最近は万人受けというよりは特定の人に響くような作品を作るようにしてて、「イライラ」って曲も女子向けだし、なおかつ30歳手前の女性の敏感な時期にフォーカスを当ててるから、今はもしかしたら一番楽しくやれてるのかもしれない。
いろんな絵を描く人がいて、いろんな描き方があって、この感じ取り入れてみたいなぁっていうのはあるけど、それをやっちゃうと自分のイラストじゃなくなっちゃう気がして、できるだけ私の描き方っていうのを自分で決めてやってる。
でも、それは見てて感じる! 私ってアートの世界はわからないけど、歌でいえば同じ歌を歌ってもその人の声帯って絶対違うからそれだけで個性が出るじゃん?視覚と聴覚って個性の違いを表す表現方法として全然違うと思うんだよね。声は寄せることはできるけど声帯の波動とかのレベルまでいっちゃうと多分重なる人って兄弟とかそういうレベルの人になっちゃうから。そう考えたときに個性を追ってくっていうところで絵を描くアーティストってすごいなって思う。「このタッチは絶対このイラストレーターじゃん!」ぐらいまで言われるアーティストって、本当に個性を突き詰めて極めた人って感じがする。でもなっちゃんも絶対そういう人だと思うから。
今は「PELORIN GIRL」っていう舌を出した女の子をテーマにやってるからそれがもっと広がっていけばいいなぁって。
将来について
イラストレーターになるって決めた時に、いろんなデザインを色々やるんじゃなくて、自分だけの絵を求めてもらえるようなデザイナーになりたくて。今後は個展とかもやってみたくて、大きい絵とかも描いてみたいし、もっといろんな「PELORIN GIRL」ちゃん達を描いてみんなに好きになってもらいたい。今はCDジャケットとかアパレルとのコラボが多いけど、キャラクターにいろんな服を着せて描くのが好きだから、実際にあるブランドの服を「PELORIN GIRL」に着せてそのブランドのプロモーションをするとか。あと最近多くなってきたんだけど、ファッション雑誌の表紙がイラストになっているのをみて、こういうのいいなぁ〜って!
なっちゃんはイラストレーターとしての活動をどのくらいまで続けるとかは考えてるの?
やめる気はなくてずっとやりたい! 絵は描けば描くほど技術が上がっていくから。人の絵見てても思う時あるし、このままずっと描いていったら自分がどんな感じになるんだろうっていうのも気になるし。 SAKIちゃんは?
5年、10年で世の中の常識って変わっていくじゃん?6年ぐらい前だけど、一般的にまだ副業が認められてない時に30歳ぐらいのタイミングで本格的に音楽を続けるかどうか決めようと思ってたの。でもたったの数年で常識が変わってきてて副業が当たり前になりつつあって。今は自分がもう音楽はやらないって決めるまでずっと続けられると思ってて、音楽だけで生活ができるようになったとしても、そうじゃなかったにしても自分が思うこととか世の中に残していきたいメッセージがある限りはずっと書きつづけるだろうなって思ってるんだよね。
でも、昔と変わったなぁってことがあって、昔は自分がどういう人間でありたいかっていうことを一番の優先順位に考えて将来を考えてたけど、自分の大切な人達が笑顔で暮らせることが大切だなってことに気づいて。親とか自分の大切な人達にもし、音楽やめて普通の生活をしてほしいってことをストレートにみんなに言われたら、音楽をやめるかもしれない。今は大切な人が願う自分でいたいっていうのが答えかも。じゃあSAKIちゃんが最後までやりたいから続けるとか自分がどうしたいってことじゃなくて、周りの人が願うことを優先するってこと?
そうかも!今はもしかしたら。 私の音楽活動の根本的な部分って綺麗事に聞こえるかもしれないけど、誰かのためになってればいいわけ。その曲でなんか助けられたとか、ポジティブになったとか必要とされていることを感じられているうちは続けるけど、誰一人それを求めないっていうことになるとやめるかも。逆に誰か一人でもいる限りは続けるけど。
SAKIちゃんは人のためにっていうのがテーマだね! 私は絵を描く時にそこまで考えたことはないけど、最初は自分の好きなものしか描いてなくて。でも最初は全然信じられなかったけどSNSでDMとかいっぱいもらって、みんなに気に入ってもらえる絵を描いてるんだなぁと思って。だからちょっとでも気持ちが明るくなるような絵をかけたらいいなぁって思う。
自分が思っている以上にその人がポジティブに変換してくれたらすごい意味のあることだよね!