ファーザー
© NEW ZEALAND TRUST CORPORATION AS TRUSTEE FOR ELAROF CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION TRADEMARK FATHER LIMITED F COMME FILM CINÉ-@ ORANGE STUDIO 2020
公開日2021.05.14(Fri)
札幌シネマフロンティア
監督
フローリアン・ゼレール
出演
アンソニー・ホプキンス、オリヴィア・コールマン ほか


イントロダクション


記憶が薄れ現実と幻想の境界が崩れゆく父

父を想いながらも新たな人生に踏み出したい娘

親子がたどり着いた答えとは──?



ロンドンで独り暮らしを送る81歳のアンソニーは、娘のアンが手配する介護人を、「誰の助けも必要ない」とことごとく拒否してきた。そんな中、アンから新しい恋人の住むパリへ引っ越すと告げられたアンソニーは、少なからずショックを受ける。だが、それが事実なら、アンソニーのアパートに突然現れ、アンと結婚して10年以上になると語る、この見知らぬ男は誰だ?なぜ彼はここが自分とアンの家だと主張するのか?娘は離婚したのではなかったのか?ひょっとして彼らの真の目的は、アンソニーの瀟洒なアパートを奪うこと?そして、アンソニーが誰よりも愛するもう一人の娘、アンの妹のルーシーはどこに消えたのか?現実と幻想の境界が崩れていく中、アンソニーがたどり着いた、ある〈真実〉とは──?

誰にでも等しく訪れる、老いによる記憶の喪失。驚きと不安に引き裂かれながらも、持ち前のユーモアや茶目っ気を発揮する アンソニーを、ホプキンスが豊かな感情表現で見事に演じきった。彼が「私の父をそのまま演じた」と打ち明けるチャーミングなキャラクターは、たとえすべての記憶を失っても、人間の尊厳は失われないという希望を与えてくれる。




ストーリー


ロンドンで一人暮らしを送る父アンソニー(アンソニー・ホプキンス)の元へとかけつけるアン(オリヴィア・コールマン)。父の介護人から、暴言を吐かれたから辞めたいという連絡が入ったのだ。81歳になるアンソニーには認知症が出始めていた。そんな父にアンは、ロンドンを離れるから、今のように毎日は面倒を見られないと告げる。心から愛せる人と出会い、彼の住むパリへ行くのだと何度も話した説明を繰り返し、「見捨てるんだな」と憤慨するアンソニーに、「会いに戻ってくる、週末とかに。お父さんを独りにはしない」と約束する。

ある日、アンソニーがキッチンで紅茶を淹れている間に、リビングに知らない男(マーク・ゲイティス)が座っていた。男はアンの夫のポールだと名乗り、結婚して10年になるという。さらに、ここはアンソニーの家ではなく、自分とアンの家だと主張する。混乱するアンソニーの目の前に、今度は見たこともない女(オリヴィア・ウィリアムズ)が現れて、アンとしてアンソニーに話しかける。アンソニーがポールのことを尋ねると、彼女は離婚して5年以上になるから夫などいないと呆れる。 癖は強いが魅力的だった父親の変化に胸を痛めながらも、アンは気丈に振る舞い、新しい介護人のローラ(イモージェン・プーツ) を父に紹介する。珍しく機嫌のよいアンソニーだが、ローラに一転、辛辣な言葉を投げつけ、今度はアンと彼女のパートナーが結託して、「この家を奪うつもりだ」と娘を攻撃する。アンは深く傷つくが、時には突然「いろいろ、ありがとう」と感謝を口にする父を、嫌いになることなどできなかった。さらに別の日、アンソニーが夕食の時間かとキッチンへ行くと、新たな見知らぬ男(ルーファス・シーウェル)がいた。男から「アンの話をしよう」と持ち掛けられたアンソニーは、「アンとは合わない」と答え、アンの妹のルーシーがどんなに素晴らしい娘かと語り始める。 彼女は画家なのだが、もう何か月も会っていないと嘆くアンソニーに、アンがポールと呼ぶその男は、「いつまで我々をイラつかせる気です?」と厳しく迫る。

父の世話をするべきか、自分の人生を歩むべきか、思い悩むアン。そんな中、過去と現在、事実と幻想が、ますます混濁していく アンソニー。ここは自分のアパートなのか、アンはパリへ行ってしまうのか、なぜルーシーは消えたのか、ポールの正体は?ついにアンソニーがたどり着いた、ある〈真実〉とは──?


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